ねこみんの投資生活

ふつうの塾講師が適応障害をきっかけに投資を勉強していくブログです

【読書2冊目】いちばんカンタン!資産運用の超入門書 湯之前敦

【ゴールから逆算して運用方法を設定する】
資産運用とはたんにお金を積み上げることではなく、現有資産(お金)を運用(金融商品)によって増やしていくことです。
そのためにはゴールを決めることが重要です。ここでいうゴールには「目標金額」と「達成期間」の二つがあります。
これらの目指すべきゴールがないかぎり、運用ははじめられません。
(中略)
たとえば、「100万円の資産を運用で200万円にしたい」と設定した場合、年率40パーセント以上あれば約2年で達成できます。
しかし、今の金融情勢で年率40パーセント以上の金融商品で運用するとなると、当然大きなリスク(危険性)も負うことになり、資産の現象も十分考えられます。
となると、運用率の上限はどのくらいがよいのでしょう?
リスクの度合いや日本の金融情勢から考えても、せいぜい15パーセント以下と考えるのが妥当です。
こうして、目標金額と運用率が決まったら、次は達成期間を設定します。(P.18)
 
【中長期投資でリスクを下げる】
時間には運用のリスク(危険性)を軽減してくれる効果があります。
たとえば100万円を2年間で150万円にする場合、年率は23パーセントとなりますが、5年の期間を設ければ9パーセントの運用で達成できます。一見、2年のほうがトクに見えますが、その分、資金を失うリスクも高いのです。
初心者の場合、短期で運用を考えるより、中・長期で考えたほうが、リスク=資産の目減りを回避できます。少なくとも運用期間は「中期」からがおすすめです。(P.20)
 
【運用口座の選び方】
利便性
●購入したい金融商品とつながっている…
×
サービス
普通預金金利が高い
●外貨口座も作れる
●ポイントバックがある…
(P.23)
楽天銀行投資信託、株式等、投資向け
 
【資産運用はネット銀行で】
資産運用を目的とした取引や管理の利便性、金融商品との互換性、各種サービス(ポイント付与)などを考えた場合、ネット銀行の口座をおすすめします。
ネット銀行であれば、パソコンやスマートフォンからでも口座が申し込めます。自宅にいながらにして(店舗に出向くことなく)口座を開設でき、手続きもかんたんで手間もかかりません。
また、入出金の管理や口座の残高などもネットで一元的に管理できるので便利です。(P.26)
 
金利・利率・利回り】
金利 預金や貸付に対する利息の比率
利息/預金×100
 
利率 元本に対する1年当たりの利息の割合
利息/元本×100
 
利回り 投資した資金(元本)に対しての収益を1年あたりの割合で表したもの
収益÷預入年数/元本(投資額)×100
(P.43)
→収益を元本に組み入れる複利を利用したほうが得
 
確定拠出年金とは】
日本版401k(確定拠出型年金)は2001年からはじまった制度です。
少子高齢化と年金の運用環境の悪化(金利の低下など)を背景に、それまでの確定給付年金(一定の金額を保証して支払う年金)の維持が困難となりました。そこで、各自が一定の金額を拠出(支払い)し、運用を指図して将来の年金原資を形成する制度ができました。
(P.58)
→話題のiDeCoはこの確定拠出年金の一種で非課税・控除とメリットが大きい。
 
【株式と債券は値動きが逆】
金融商品は、経済の流れの中でさまざまな影響を受けながら変動しています。よって、それぞれの金融商品の変動特性を活かして投資すれば、運用資産全体の目減りのリスクを軽減できます。また、分散比率を考えて投資すれば、収益率を効率よく上げられます。
たとえば債権だけの投資をしているときに、経済が活性化し、金利が上昇してきたとしましょう。
このとき債券価格は下落するので、債券のメリットが享受できなくなります。ただ、資産の一部を株式投資などに分散していれば、ここでは金利上昇によるメリットを受けられ(株価が上がる)、場合によっては債権の損失分を補うことも可能です。(P.70)
→株と債券を組み合わせたポートフォリオを組むのがポイント。
 
【外貨預金で運用する】
外貨(外国通貨)を活用した代表的な運用法に、「外貨預金」があります。現在、日本のほとんどの銀行で、外貨預金口座を開設できるようになっています。
米ドル、豪ドル、ユーロ、南アフリカ・ランドなど、銀行によってさまざまな通貨を扱っています。そして、それぞれの通貨で普通預金、定期預金が設定されています。
取引方法はかんたんです。各銀行で外貨預金口座を開設すればよいのです。
銀行によっては、1000円単位で利用できるので、比較的取り組みやすい投資方法といえるでしょう。
外貨預金のメリットは、日本円に比べて金利が高いことでしょう。普通預金金利でも、日本円の場合0.001パーセントのところが、米ドルは0.25パーセントです(みずほ銀行)。
さらに南アフリカ・ランドは3.00パーセントと、非常に高くなっています(楽天銀行)。
デメリットはまず、外貨預金には「ペイオフ」が適用されないことです。
また、日本円を外貨に換金しなければいけません。このときに、為替の動向や各金融機関の換金レート・手数料を考える必要があります。金利がいくら高くても、金利以上に為替が変動して損をすることもありえるのです。
(P.74)
ペイオフ=金融機関が経営破綻した場合、預金保険機構によって預金者への払い戻しを保護する制度。保障額には上限があり、1預金者の元本1,000万円までとなっている。
 
株式投資とは】
株式投資とは、一般的に証券取引市場に上場している企業の株を売買することです。
日本の主な証券取引市場は、東京証券取引所(東証)一部・二部、ジャクダック・マザーズ(新興市場)のほか、大阪・名古屋・福岡・札幌にもあります。各市場ともだいたい、土日祝日を除く9時から15時まで株式の売買が行われており、その価格は翌日の新聞などに掲載されています。
投資家は「証券会社」を通して、お目当ての企業の株を売買します。取引外の時間でも注文は可能です。(P.82)
→株を通して経営参加ができるので、経営者視点の勉強にもなる。
 
【株の二つの儲け方】
一つは株価の値上がりを期待して株を売買して利益を得る方法(キャピタルゲイン)です。
もう一つは投資した企業の業績アップを期待して一定期間、その企業の株を持ち続け、企業からの配当や株主優待などを受け取る方法(インカムゲイン)です。
キャピタルゲインは日々変動する株価の値上がりを狙うので、「短期投資」が主流となります。
一方でインカムゲインは、年に1度か2度の決算期に、事業における企業の収益から「配当」を受け取るので、「中・長期投資」となります。(P.82)
 
【株の売買】
証券会社に口座を設け、投資金を証券会社に振り込めば、売買をはじめられます。
インターネット口座で売買する場合、自ら銘柄や数量(金額)を入力しますが、店頭や金融商品仲介業者などを通した取引なら、電話など口頭で注文します。(P.84)
→通常、まとまった数の単位(単元株)で売られるが、1株ずつ買える制度もあるらしい。
 
【配当性向をチェックしよう】
「配当」は、業績に応じて企業が収益を株主に分配するもので、収益がなかったり業績の下がっている企業では、原則、配当はゼロか少額になります。
さらに配当の目安となる基準に「配当性向」という指標があります。これは、企業がその期の純利益から、配当金をどのくらい支払っているかをパーセンテージで表したもの。配当を目的に投資する指標として活用できます。
(P.88)
 
投資信託とは】
投資信託(ファンド)は「多くの投資家から集めたお金をひとまとめにして、運用の専門家(ファンドマネージャー)が株式や債券などで投資・運用する商品」のこと。その運用から得られる利益を、それぞれの投資家の投資額に応じて分配するしくみです。
主に証券会社・銀行・郵便局・金融商品仲介業者などの販売会社を通じて販売されます。
(P.90)
→専門家が運用するため、手間がかからず初心者にはおすすめ。
 
投資信託 まとめて投資か積立か】
投資信託には、大きく二つの利用法があります。
一つは、まとまった資金を投資していく方法。これは最低1万円からできます。
もう一つは、毎月一定額を積み立てて投資していく方法(投信累積投資)です。それは「ファンドるいとう」というしくみで、株式投資でも行える投資方法です。こちらの最低投資額は1000円と、手軽にはじめられます。(P.94)
→証券会社によっては、株式積立のことを「るいとう」と呼称していることもある。
 
投資信託用語】
①目論見書
投資信託を購入する際に必ず交付される書類。投資家向けに投資判断の基準となる情報が載っています。
具体的には、ファンドの目的や特色、投資のリスク、運用実績、手続きのしかた、手数料などの諸費用等が記されています。
②分配金
「分配金」とは、投資家から預かった資金を運用し、生み出された利益の一部を決算ごとに投資家に還元するお金です。
③普通分配金・特別分配金
「普通分配金」とは、個別の元本を上回っている部分(利益)から分配されるお金です。配当所得として課税されます。
「特別分配金」とは、個別の元本を下回る部分から支払われる分配金です。投資元本を取り崩して支払われます。取り崩した分は非課税です。分配金は、元本を取り崩して支払われるため、実際にはトクしないことも。
④償還
投資信託の信託期間が終了し、受益者(投資家)に金銭を返還することです。
なかでも「定時償還」は、信託期間が満了して償還されるものです。
一方「繰上償還」は、信託財産の減少などによって運用が続けられないなどの事情から、信託期間前に運用が終了して償還されるものです。(P.96)
 
投資信託の運用法と型】
●ファミリーファンドとファンド・オブ・ファンズ
投資信託の運用には、次の2とおりの方法があります。
一つは「ファミリーファンド方式」です。これは、複数の投資信託(ベビーファンド)の資金をマザーファンドに集めて運用する方法です。投資家はベビーファンドを購入します。
このベビーファンドを運用する主体(マザーファンド)は同じですが、各々のベビーファンドは、マザーファンドに対する投資の割合が異なります。
もう一つは「ファンド・オブ・ファンズ方式」です。これは複数の投資信託に投資して運用する方法です。いろいろな会社の投資信託で運用できますが、株式や債券には運用できません。
●インデックス型とアクティブ型
さらに投資信託は、インデックス型とアクティブ型に分けられます。言い換えると「平均と集中」でしょうか。
「インデックス型」は、株価平均や指数平均かど、各運用商品の平均値に即して運用していく方針です。
一方「アクティブ型」は、収益が上がっている対象に、積極的に投資を集中させていく方法です。投資対象の入れ替え等を機動的(アクティブ)に行う運用方法となります。
 
なお初心者には、「ファンド・オブ・ファンズ方式」の「インデックス型」がおすすめです。
(P.98)
 
【資産の一覧と配分】

 

前者は自分が保有している金融資産の一覧という意味合い、後者は資産の配分(分散投資)という意味合いになります。
(中略)
作成したアロケーションをもとに、個別の投資信託を選定します。その際には、専門家のアドバイスも有益でしょう。(P.108)
→『myINDEX』というサイトに、「資産配分ツール」がある。グラフ中のドットをクリックすると、その年利を目指すアロケーションが表示される。
 
投資信託の損益計算方法】
当然、投資信託も投資なので損得はありますが、多くの場合、運用期間中に「分配金」が支払われます。よって一概に、買ったときと売ったときの基準価格の差だけが重要とはいえません。
売却するまでに受け取った「分配金」の合計額と、購入時と売却時の基準価格の「差」を足したものが実際の損益です。投資家は、このトータルの金額を把握しなければなりません。
とはいえ、なかなか自分でこれらの金額を把握するのは難しいかもしれません。
証券会社等では、その時どきでのトータルの損益を、ホームページなどで公表しているので、そのつど確認しながら取引していきましょう。(P.110)
 
【少額投資は非課税制度の活用が必須】
10万円で投資をするときのキーワードは「高利率運用」になります。もともと元本が少ないので、高利率の運用を目指さないと資産が増えないのです。
また、手数料などの「低コスト」もキーワードです。運用商品にかかるコストが高いと、ただでさえ少ない元本がさらに少なくなってしまいます。(P.130)
→運用益が非課税になるNISAを活用