ねこみんの投資生活

ふつうの塾講師が適応障害をきっかけに投資を勉強していくブログです

【読書20冊目】勝てる投資家は、「これ」しかやらない MBA保有の脳科学者が教える科学的に正しい株式投資術 上岡正明

【再現性で勝つ】
株で勝つためのたった1つの法則とは、「再現性」を知ることです。
株で勝ち続けている投資家は、「勝つための再現性」を最重視しています。この再現性を知るだけで、あなたは見違えるほど上達して、投資の運用方法や勝率を上げやすくなるはずです。(P.5)

【再現性のない投資はギャンブルと同じ】
再現性のない投資手法は、ギャンブルと同じです。期待できる結果や成果を数値化できないからです。この結果へのリターンをあらかじめ数値で考えることを、「期待値」といいます。(P.6)

【いつ売買するか、どう保有するか】
さらに、投資家に必要なのが、「資金管理」です。つまり、手持ちの資金をどう使いこなすか。私が考える資金は、トランプでいう「カード」です。
カード(資金)の組み合わせ次第では、株を始めたばかりの初心者でも、より強い相手に勝つことができます。実力以上の成果を出すこともできます。(P.6)
→どんなポートフォリオを組むかも含まれる。

【米国株価は夏に向けて下がる傾向にある】
米国株というのは3月から上がって、8月に向けて再び下がっていくということを繰り返しています。8月から9月で株価は調整局面を迎えて、11月に向けて反動で上がっていく。そこから3月、4月に高値をつけて、またなだらかに下がって…ということを繰り返しています。
ちなみにこのアノマリーは、1991年から2020年の米国株のデータになります。(P.51~52)
日本株も米国株にある程度連動する。

言語化が再現性をもたらす】
再現性のある方法で売買していると、自分のミスや欲望がどうコントロールできずに、どこでミスや誤ったトレードをしたかがすぐにわかります。
何度も売買した方法だからこそ、これまでとの「ちょっとした誤差や違い」に気づけるのです。
さらに、失敗した原因を自分自身に説明できるようになります。
この自分の言葉で言語化できる能力こそ、再現性のためには必要なのです。(P.81~82)

【買い続けなくてもいい】
個人投資家はつねに買い出動しなければいけない、というのは誤解です。地合いに合わせて、適度に休みを選択することで、かえって有利に戦える場合が多いと私は思います。
売り(空売りのこと)も買いも両方できる、経験を積んだベテラン投資家であれば話は別ですが、ほとんどの個人投資家は休むほどに投資の勝率は高まるものです。(P.93)
→どうしても良い銘柄が見つからないときは、無理に買わなくてもいい。

【書籍から共通のルールを抜き出す】
私が株の本を読むときに大切にしているのは、あらゆる本に書かれている共通のルールです。どの本にも書かれている法則性を見つけて、あなたの投資手法に取り入れていくわけです。
海外の翻訳本や昭和を生きた大相場師と呼ばれる人たちの本、デイトレーダーの本まで100冊以上の投資本を読んできて、私なりに気づいたことがあります。
当たり前ですが、株式投資の本によって、それぞれの著者の成功体験は異なります。
しかし、いくつか法則性があり、それはどこか似かよっていて、同じことの繰り返しであることが多いわけです。
成功したどんな投資家でも大切にしてきた共通項だけは、あなたの投資家としてのステージや資金量を問いません。それに気づいた私は、100冊以上の株式投資の本を読み漁りながら、共通して書かれている「勝つためのルール」だけを無我夢中になってラインを引き、実際に試しながら、自分の投資方法に取り入れていきました。
100冊以上の本に共通するルール。それをしっかりと再現できれば、株で勝つことができる、そう考えたからです。案の定、その後の私は手堅く株で勝てるようになり、迷いや不安も大幅に軽減されました。
ぜひ、皆さんも株の本を読むときは、個々の華麗な技法やエピソードだけに目を向けるのではなく、それらすべてに共通している原理原則を学ぶようにしてください。(P.110~111)

【セクターダイヤグラム
まず金利が低く、景気が良いときは金融株とハイテク株が注目を集めやすく、金利が低いままで景況感が弱くなり始めると、貿易収支などの数値に左右されにくい通信株、ヘルスケア株、生活必需品株、公共株などの内需関連やインフラ株が注目を集めやすくなることがわかります。
逆に景気が良いまま、金利が高くなると、工業株、素材株などの景気循環株が強くなります。そして、金利が高いまま、景気全体が弱くなると資産防衛のためのエネルギー株が注目を集めやすくなります。
一般的に、株式市場はこれら4つのサイクルを時計回りに循環しているといわれています。
(P.130)
→金融相場、業績相場、逆金融相場、逆業績相場のサイクルとも一致している。

【レンジ相場・ボックス相場】
チャートの傾向の把握は、経験に関係なく、誰にでも簡単にできます。具体的には、上値抵抗線付近まで価格が上昇すると下落に転じやすく、下値支持線付近まで下落すると、反発しやすいという特性を利用します。
これを、「レンジ相場入り」、あるいは「ボックス相場」と呼びます。(P.136)
→買いを入れるタイミングの参考になりそう。

ヒンデンブルグオーメン
米国の物理数学者ジム・ミーカによって考案された、再現性の高いテクニカル指標の1つで、これだけが珍しく"暴落の予兆"を捉えます。
大ヒット映画のタイトルにもなった「オーメン」は、「よくないことが起こる前兆」という意味です。
日本語では「ヒンデンブルグの予兆」と呼ばれています。
ダウやS&P500など、米国株式市場の株価暴落の前兆を示す指数として知られているため、ヒンデンブルグオーメンが点灯すると、暴落アラートとして多くのニュースサイトでも話題になります。(P.140)

ヒンデンブルグオーメンの「4条件」】
条件1:ニューヨーク証券取引所(NYSE)での52週高値更新銘柄と安値更新銘柄の数が、ともにその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.2%以上
条件2:NYSE総合指数の値が50営業日前を上回っている
条件3:短期的な騰勢を示すマクラレン・オシレーターの値がマイナス
条件4:高値更新銘柄数が安値更新銘柄数の2倍を超えない
(P.141)

【ニュースと株価の連動を意識する】
日々、時事ネタや経済ニュースを読んでいる人は多いでしょう。しかし、こうした再現性を意識している人は少ないものです。
ニュースや経済動向は、じつは毎年、同じことが繰り返されることのほうが多いです。
そうしたニュースと連動した株価の動きに早くから気づいていれば、「大規模な災害のニュースが出たから、この銘柄が動くな」「米国の金利が上昇した。すると、このセクターも動くかもしれない」と、過去の経験をもとにして戦っていけます。
つまり、投資のスキルだけでなく、情報を整理できている投資家ほど、株で勝ち続けることができるというわけです。(P.153)
→ニュースサイトを見る時は、少しだけ手間をかけて関連企業の株価もチェックしてみよう。

【セクターチェンジ投資法】
循環とは、銘柄の関連性を意味します。たとえば銀行株の次には、同じ金融セクターの証券株が上がりやすい。海運株の次には、それらを運ぶ鉄鋼株や石油関連の株が上がりやすい。オイル・ショックやコロナ・ショックなど、世の中がパニックになると大手スーバーホームセンターなどの消費関連株が上がりやすい。すると、そこで売られている関連聖子高いカップ麺や製菓品、日常品を製造する会社の株が上がりやすくなる。
このように経済の動きに合わせて、セクター間を循環していく株価の浮き沈みを、順を追って投資していくと非常に効果的です。これを、「セクターチェンジ投資法」と呼んでいます。(P.154)

【売買ノートをつけよう】
株式投資の場合なら、買う理由と売る理由をノートに書いておくということです。
これが私にとって航海(株式投資)を成功させるのに不可欠な「売買ノート」です。
失敗した場合は、のちのちの売買に活かせるよう、「しくじりメモ」として簡単な箇条書きでよいので、その理由も書き足しておきます。
市況の流れ、そのとき自分が考えたこと、なぜここで買ったのか、なぜここで売るのか、しくしまった場合は次に活かせる反省はあるのか、損切りのタイミングはどうしたか。これらのことをノートにまとめて書いておくようにしてください。
最初は2行程度のメモでも構いません。
(P.172~173)
→投資企業ごとにブログ記事を作成し、財務状況、事業についての考察と一緒に、取引記録もつけていくのはどうか。
取引した際の単価や口数などは、証券会社の売買履歴でも確認できる。

【しくじりメモの書き方】
まず大前提として、しくじりメモはあなたの投資の失敗を集めた「失敗大全」にするつもりで書くことです。
自分をコントロールできずに大きく勝負してしまう、いわばポジションを持ちすぎてしまう、ということは誰にでも起こります。
その際、なぜ欲望を抑えることができなかったのか、そのときの感情の動き方はどうだったか、市況や経済が自分をそうさせたのか、私生活はどうなっていたのか、どうすれば同じ失敗を繰り返さずにすむか、などを箇条書きでよいので書いておきます。
大きな損失を出したなら、その横にメモ書きでよいので、銘柄名、どの材料で購入を決めたのか、売買の経緯、失敗を確定した金額やロスカット時の心境まで、書き留めておきます。(P.191~192)

【たとえ一流企業でも盲信しない】
「どんな一流の大企業でも、盲信しない、過信しない」
これは、私が銘柄選びをする際に、もっとも大切にしているマイルールです。
あのトヨタでさえ、絶対に倒産しないとは言い切れません。それが、株式投資なのです。
どうか銘柄を妄信的に信じ込まないでください。
未来には、何があるかわかりません。実際に、私はすでに紹介した第一中央汽船や、タカタというエアバッグを製造販売する会社で大きな損失を出しました。それこそ1つの銘柄に自分のルールを超えて800万円、1000万円と投資しており、そのほとんどを失うことになりました。
当時、タカタは無借金経営を続ける優良企業でした。エアバッグの破裂で人命が奪われるという大事故を起こしてから、わずか数年足らずの倒産でした。
もしあのとき、私がタカタ株だけにすべての資金を投入していたら、今ここで皆さんに本を書いていることもなかったと思います。
結果的に、「多くの銘柄に分散していたから助かった」わけです。(P.216~217)
→「一つの籠に卵を盛るな」はまさに共通のルール

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