ねこみんの投資生活

ふつうの塾講師が適応障害をきっかけに投資を勉強していくブログです

【読書54冊目】株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書 足立武志

押し目買い】
株価は上昇トレンドにある時でも、一時的には値を下げることがあります。このような上昇トレンド中の一時的な下げを「押し目と言いますが、この 押し目で買うことで、上昇中の株でも安く買うことができるのです。(P.39)
 
【リバウンド】
下降トレンドでの買いタイミングとして考えられるのは急落時のリバウンド狙いです。移動平均線から大きく乖離した時は、その後乖離を縮小させる方向に動くのが株価の習性です。そのため、株価が短期間に急落した場合、その後のリバウンドが期待できます。
また、リバウンド狙いでなくとも、買いたかったが 株価が高いので見送っていた銘柄を安く買えるチャンスとしても捉えることができます。確かに、急落時に安く買い仕込むことができれば、株価が上昇トレンドになるのを待って買うよりかなり安く買うことが可能です。(P.47)
 
【騰落レシオ】
騰落レシオとは、ある一定期間における値上がり銘柄と値下がり銘柄の割合を表したもので、以下の式で計算します。
騰落レシオ(%)=(一定期間の値上がり銘柄数÷一定期間の値下がり銘柄数)✕100
最も代表的なものが25日騰落レシオです。この25日 騰落レシオの数値が高いほど、25日間の値上がり銘柄数が多いことを示すので 相場は過熱傾向にあり、近々株価が調整する可能性が高まります。逆に数値が低いほど、株価が売られすぎ の傾向となり、近々 株価が反転上昇する可能性が高くなります。25日騰落レシオの数値が130%を超えると「買われすぎ」、70%を下回ると「売られすぎ」と判断できます。(P.48)
 
【大陽線・長い下ヒゲは上昇のサイン】
株価が長らく下落を続けているところで大陽線が出たら要注意です。株価の下落が終了して上昇に転じるサインである可能性があるからです。ちなみに、株価が上昇する途中で大陽線が出現することもあります。この場合は、株価の上昇がそこから加速する可能性が高まります。
「長い下ひげ」は、胴体の下のひげが長い形のローソク足です。一時的に株価が大きく 値下がりしたものの、そこから買いが盛り返して株価が元の水準近くまで戻ったことをして表します。つまり、ここから下の株価水準では、買い需要が高いため、これ以上株価が下がらない可能性が高いことを示しています。そこで、長らく株価が下落を続けていたところに「長い下ヒゲ」のローソク足が出現した場合、下ひげの先端で株価は 底打ちをした可能性が高いと判断することができます。(P.51)
 
【上昇は「乖離」で判断】
ローソク足の頭が移動平均線から少しだけ飛び出しているとか、半分程度出ている、という場合は、上昇トレンドへの転換とは 判断しません。また、ローソク足移動平均線を少しだけ 割り込んだり、半分程度割り込んでいる場合も 下降トレンドへの転換とは 判断しません。また 、ローソク足の全部もしくは大部分が出ていても、移動平均線からの乖離が小さい場合は トレンド転換には不足です 最低でも1%程度、できれば 2%から3%程度の乖離が必要です。(P.117)
 
【上昇トレンドに対応したポジション管理】
株価トレンド分析の根本にあるのは 株価のトレンドに逆らわずに売買する「順張り」ですが、順張りの成功率は3割程度と言われています。つまり、10回 新規買いをすれば7回は 損切りとなるものの、残りの3回で利益を伸ばして トータルで高い利益を目指すのが株価トレンド分析です。
そこで、筆者が株価トレンド分析の有効性を高めるために行っているポジション 管理方法を紹介しましょう。まず、投資 候補となる銘柄をピックアップします。例えば50銘柄をピックアップしたとしましょう。これらの銘柄のうち、1銘柄あたりの投資金額は、いずれも投資金額の2%前後とします。こうすると、50銘柄全てに投資した場合、投資可能資金の全額を使うことになります。もちろん、銘柄によって多少変動させても構いません。そして、50銘柄のうち、上昇トレンドの銘柄になり20%ずつ投資します。下降トレンドとなった 保有株は売却し、下降トレンドが続く 間を投資を控えます。マーケットが強い 動きで、上昇トレンドの銘柄が40 銘柄 あれば、株に振り向ける資金は80%、キャッシュ ポジションは20%です。逆に、マーケットの動きを弱く 動点 上昇トレンドの銘柄が10銘柄しかなければ、株に振り向ける資金は20%、キャッシュ ポジションは80%となります。(P.154〜155)
 
【株価は急落の前に下降トレンドに入っていることもある】
株式投資をする上でどうしても避けて通れない事象の一つが、突発的な株価急落です。ブラックマンデー、ニューヨーク同時多発テロ東日本大震災…突然起こる事件、事故、天災による株価急落を事前に予測することはできません。しかし、株価のトレンドが下降トレンドに転換した時点で速やかに持ち株を売却していれば、回避できた 株価 急落 もあります。厳密には 突発な 株価急落ではありませんが、2008年秋のリーマンショックでは、株価が急落する前からすでに多くの銘柄の株価は下降トレンドに入っていました。(P.187)
 
【大天井をつけると急落する】
一度大天井をつけた株は急速に下落し、まるで富士山のような形の株価チャートを描くことが多いのです。この銘柄はいわゆるITバブルを代表する銘柄ですが、バブルで株価が100倍近くにまで上昇したものの、天井をつけた後は269分の1にまで下落してしまいました。あまりに急騰、急落の期間が短すぎるため、チャートの形が富士山どころか尖った針のようになっています。(P.204)
光通信(9435)の例。
 
【最低投資金額が高いと株価の乱高下が起きにくい】
株価形成の面から言えば、最低投資金額が高いことはメリットにつながります。最低投資金額が高いと、個人投資家の売買シェアは低下し、外国人投資家や機関投資家が売買の主体となります。すると、短期売買の個人投資家によって 短期間に株価が乱高下するという事態が起こりにくくなり、企業業績や企業の成長性、将来性が反映された綺麗な形の株価チャートになりやすくなるからです。(P.230)
個人投資家の短期売買による乱高下を避けたいのであれば、最低投資金額が高い銘柄から選ぶのも一策。