ねこみんの投資生活

ふつうの塾講師が適応障害をきっかけに投資を勉強していくブログです

【読書38冊目】投資で失敗する人 成功する人 あなたの人生を貧しくする投資のウラ側 鹿子木健

【年金は受け取りを遅らせるほど増える】
年金受給年齢を繰り下げると、66歳以降1ヵ月繰り下げるごとに、受給開始後の毎月の受給額が0.7%ずつ増えます。死ぬまで毎月、受け取り分が増えるのです。
1年繰り下げると、0.7%×12ヵ月で、毎月の年金額が8.4%増えます。
わかりやすい例で言うと、年金額が10万円の人は10万8400円になります。これが一生涯続きます。長生きして30年受給するとしたら、360ヵ月ずっと、増額した金額を受け取れるわけです。
5年繰り下げた場合は、8.4%×5年で、受給金額が42%増えます。
10万円の場合は14万2000円になります。15万円の人は、21万3000円になる計算です。(P.34)
→現時点では、長く働き続けるほど年金の受給額は増えることになる。
 
【所得が低くなった原因】
所得が低くなったのは、年功序列型賃金制度という将来の右肩上がりの経済成長を前提とした賃金体系が維持できなくなったことのほか、同一労働賃金による賞与(ボーナス)の削減あるいは廃止によるところが大きいです。
同じ仕事をしていて、正社員には月給換算で数ヵ月分のボーナスを支給し、非正規労働者には支給しないというのは、同趣旨に反します。
非正規労働者にも一律賞与を支給することを妨げる法律はないが、どちらかに合わせるとなれば、非正規労働者に合わせた方が企業としても負担が軽減されて助かります。
急激に給与額を減らせない場合は、賞与を先に減らすほうが楽です。「減給」に対しては労基署の目が厳しく、他方賞与は減給扱いになりません。賞与は本来、実態はどうであれ原則はその名の通りボーナス(なくて当たり前、もらえるのはありがたいもの)です。
(P.41~42)
 
【よいインフレ悪いインフレ】
改めて「インフレ」とは、物価が上がることです。裏を返せばお金の価値が下がることを意味します。お金の価値が下がるのはネガティブな要因のように感じる人もいるかもしれませんが、資本主義経済においては、「適度に」物価が上昇し、お金の価値が下がっていくのはとても大事なのです。
お金の価値が少しずつ下がっていくのがわかっていると、お金を貯め込んで置いておくのが損だと思うようになります。
だから消費に使うか、使わなくても投資に回すか、という行動を促す。消費が活発になっても景気がよくなり、企業に投資資金が流れても景気がよくなります。
景気が上向けば所得も上がり、所得が上がれば消費や投資の意欲がさらに旺盛になります。これが「よいインフレ」と言われるものです。
一方で、インフレになっても企業が原材料費などの高騰分を価格に転嫁できず、給与収入が上がらない、生活もよくならないのが「悪いインフレ」と言われるものです。これがさらに進んで、景気が後退する中でインフレが進行する、そんな現象を「スタグフレーション」と言います。最悪の経済状態と言えます。(P.49)
 
【投資で成功するための努力量の目安】
投資で成功するためには、最低でも1年間は真剣に勉強する必要があります。これはあくまで最低ライン。2年、3年と勉強することが望ましいでしょう。
しかしながらこの条件は、オリンピックに出ることや、ゼロから始めて語学をネイティブレベルまで習得することなどと比べると、比較にならないほど簡単です。
1年や2年勉強したくらいでは、オリンピックに出ることも、ネイティブレベルの外国語を習得することも、不可能でしょう。
しかし投資で成功できる可能性は十分にあります。そちらのほうがよほど簡単だとは思いませんか?
努力して投資を勉強しないのはもったいないです。1~2年真剣に勉強すれば投資でお金を増やせるようになるなら、勉強しない手はありません。YouTube動画を視てわかった気になっている場合ではありません。(P.67)
 
【株価が下がり続ける=経済の低迷】
株価が下がり続けるということは、ただ「株価」という数字が減っていくということではなくて、倒産する企業が増え、失業する人も増え、全体的に給与収入が減っていくということです。他人ごとではありません。
もし、毎月積立投資をしている人が自分の職を失ったら?その人は積立投資を続けていくことができるでしょうか?(P.97)
→失業は最悪の事態として、給与が下がるような局面においても、長期積立投資を続けていくには覚悟が必要だということ。
 
投資助言業には認可が要る】
投資助言業の登録を行っていない業者(個人含む)は、有料で投資判断のための助言を行うことができません。それを行えば、金融商品取引法違反となります。もちろん、ポジションを公開することも含めて、です。
ですから、SNSで活動している人たちは無料で公開せざるを得ないわけです。無料で公開するため、別のところで収益化するというカラクリです。(P.108)
→登録のためには、供託金を国に供託し、法令を順守して顧客利益を守る体制を整えなければならない。
 
【自己責任のポジティブな意味】
自己責任というのは都合のよい言葉で、「投資で損失が出ても私は責任を負いませんよ、あなたが自分で勝手に投資したのですから責任はあなたにあります」という業者の責任逃れのように感じている人も多いと思います。
もちろん実際問題、不要な法的責任を回避するという目的もあるでしょうし、法令によりそのように表記しなければならない義務があるという背景もあると思います。
しかし自己責任というのは、本質的には、自分で決断して行動した結果である成功の果実を自分が享受できるし、失敗に対しても主体的に向き合いそこから何かを学び取り、成長できるという特権を含んでいるのです。(P.140)
→自己責任で取り組むから、成長がある。
理科実験ネタも主体的に授業に取り入れたからこそ、身に付けることができた。
 
【学びに予算をつける】
あるクライアントの方は、毎年テーマを決めて学びを受けられています。「今年はこれを学ぶ」と決めて、年間数百万の予算をつくり、プロレベルまで知識とスキルを高める取り組みを何年も継続されています。
その学びをしたほうが、将来稼げるお金が何千万、何億、何十億と変わってくるなら、お金を使うことが惜しいはずはありませんし、むしろ学ばないほうが損でしょう。そんな思考で生きている人と、勉強するためにお金を使うのはもったいないと考えている人では、経済格差が広がっていきます。(P.204)
→「学びに予算をつける」という発想はこれまで意識していなかった。何百万は無理だが、1万円×12ヵ月=12万円というレベルからであればすぐ実行できそう。
 
【Stay in the market】
投資で一番大事なことは「Stay in the market」(マーケットに居続けること)である、との相場格言があります。これは投資家ならだれでも知っておくべき重要な真理です。
一生続けるからこそ、いつチャンスが来てもいいと思えるし、つまらない相場もやり過ごすことができるし、損失を出しやすい難しい相場は勇気を持ってスルーすることもできます。
一生続けると思っているので、短期的な値動きに心がけ揺れることもありません。
一生続ける覚悟を持つことで、チャンスに強くなり、待つこともできるようになり、メンタルも磨かれます。いいことづくめです。
(P.247)
→歯磨きのような感覚で、投資を続ける。