ねこみんの投資生活

ふつうの塾講師が適応障害をきっかけに投資を勉強していくブログです

【読書48冊目】世界一楽しい決算書の読み方 大手町のランダムウォーカー

【本業とは】
企業は、自社のルールブックにあたる「定款」を作成します。この定款の中には、企業がどのようなビジネスをするのかについて記載をする場所があり、ここに記載されたものが「本業」になります。
たとえば、リンゴを仕入れて売っているような企業であれば、定款には「リンゴの仕入販売」と記載していることでしょう。この場合、リンゴの仕入販売は本業なので売上に計上され、それ以外のビジネスから得た収益は本業以外の収益のため営業外利益に記載されます。(P.86)
 
フランチャイズという仕組み自体は、コンビニなどのビジネスでよく見られるものですね。フランチャイズ本部は、加盟店に対して商標や経営のサポートを提供し、その代わりに、加盟店はロイヤリティとして、利益の一部をフランチャイズ本部へ支払います。
つまり、「加盟店の収益は本部の財務諸表に反映されるが、負担したコストについては反映されない」という形になるのです。
その結果、コンビニ事業の損益計算書では、利益率は高く(原価率は低く)表示される傾向があるのです。
(P.96)
→売上原価の計上は、直営店の売上高に対応するもののみ行われる。費用収益対応原則。
 
コストコのビジネスモデル】
コストコが会員制であることをご存じない方もいたかもしれませんね。コストコは、仕入先から直接安価で仕入れて販売するというモデルです。
顧客は、毎年会員費を払うことで商品を原価に近い価格で購入することができる仕組みになっています。
(P.108)
→営業利益の70%が会員収入から得られたもの。
 
ドン・キホーテの戦略】
ドン・キホーテは商品販売のみですが、「驚安」を追求することで顧客の来店数を増やし、得た利益をまた「驚安」の追求に回すという経営方針です。(P.111)
損益計算書から、企業がどんな成長ドライバーを持っているか分析できる。そもそも世の中のビジネスモデルにはどんなものがあるのか、知っていることも分析するうえで有益だろう。ビジネスモデルをまとめた書籍も出ているので読んでみよう。
 
東急グループでは、小売業などを通じて鉄道沿線の開発投資を行うことで、鉄道や不動産の利用者を増やし、結果的に利益率の高い交通事業・不動産事業で大きく利益を上げられるというビジネスモデルになっているのです。(P.168)
→事業の多角化を行っている会社では、それぞれの事業がどのように収益に貢献しているか分析することができる。